大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(う)2389号 判決

被告人 笠井孝保

〔抄 録〕

当裁判所が職権を以て調査するに、原審記録に判決を宣告した公判期日の調書がなく、右は刑事訴訟法第四十八条及び刑事訴訟規則第五十二条の違反である。而して、第八回公判調書には判決宣告期日として昭和三十二年十月十六日を指定告知した旨の記載があり、判決原本の冒頭欄外には同日判決の宣告をなした旨の裁判所書記官の証明があるから、これにより同日判決の宣告が行われたことは認めることができるけれども、その公判調書がないため、判決の宣告が果して適式に為されたものか否かを知ることができないから、右の法令違反は、結局、判決に影響を及ぼすものと謂わなければならない。従つて控訴趣意につき判断するまでもなく、原判決はこの点において破棄を免れない。

(中村 滝沢 久永)

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